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IPS2008: 天文データスタンダード

シカゴ大のMark Sabarroやデンバー博物館のKa Chun、AMNHのBrian、SCISSやR.S.A. Cosmosのチームと集まって、昼食をとりながらAstro data standardについての議論をしました。

天文データの、「キュレーターの目を通した」実利用のためのデータセットとしては、Brianが中心にメンテをしているDigital Universeが業界標準になりつつあります。しかしこれにも、データのメタ情報付与の問題、解釈の多様性の問題、多言語化対応の問題、ライセンスの問題などいくつもの問題点を抱えています。また天文データとしては、観測画像に使われるFITSや、新しく使われ出したVAMPなど、対応すべきフォーマットの数も増えてきています。これに対する回答として、オープンスタンダードなデータ取り扱いの規格を定められないかというのが議論の中心です。R.S.A. Cosmosのように新規にスペースエンジンを構築しようとする立場でも、こうしたデータフォーマットの問題は重要な課題です。スタンダードはなんらかのソフトウェアライブラリやツールキットとして揃えるべきか、あるいはCollada等をベースとしたファイルフォーマットに集約できるのか、など、議論はいまだ途上です。

競合する企業間でも、同じpublicな天文データを扱う者同士として、開発者レベル・現場レベルでの直接的な議論ができるのもIPS Conferenceの魅力の一つです。

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開発中のつぶやきや裏話など、筆に任せて綴っています。